第三編 情報・資料

壁紙標準施工法(平成14年2月7日壁装施工団体協議会制定)

第1章 一般共通事項

1・1 標準施工法の目的および性格

 
この壁紙標準施工法は、壁紙の施工について専門業者の資質を有するものが、良質な仕上げを行う場合の標準的な方法を記述するものである。
1・2 用語の意味
 
この標準施工法の用語の意味は次のとおりとする。
1. 壁紙:JIS A6921で定める壁紙のうち、壁紙施工用でん粉系接着剤を主材にして張り付ける(再湿式を含む)ものを言い、かつ、張り替え時の剥離が通常に行えるものをいう。
2. 下地基材:塗り仕上げ又はボード類が、構造、躯体に適正に施工されているもので、壁装施工者の通常の下地調整で壁紙張りができる程度のものを指し、左官若しくは大工仕事で修正を要するものは含まない。
3. 直張り:下地基材に下地調整を施したうえで直接壁紙を張る方法を指す。
4. 下張り:紙を用いて行う下地作りを言い、目張り、廻りベタ張り、ベタ張り、袋張り、ジョイントベタ張り、清ベタ張りなどを含む。
1・3 標準施工法の適用の範囲
 
この壁紙標準施工法は、建築物の内装の壁、天井および間仕切り等に壁紙を張って仕上げるときの一般的な方法であり、この工法に基づき施工する旨契約がなされたものについて適用する。
1・4 標準施工法の下地基材および張り方
 
1. この標準施工法で対象とする下地基材は、コンクリート、モルタル等並びに、合板、石こうボード、ケイ酸カルシウム板、金属等とする。
2. 張り方は直張りとする。下張りが必要な場合は、防火材料等の関係を確認したうえで、施主または現場監理者の指示を得て行う。
1・5 壁紙の確認
 
1. 壁紙は特記仕様書もしくは施主の指示によるが、現物見本を揃え施主または現場監理者の承認をうける。
2. 壁紙は室内環境に対する安全性を配慮したものどし、施主等が必要とする場合は、品質保証組織もしくはメーカー等が発行する試験結果書等を提出する。
3. 防火性能のある仕上げを行う場合は、国土交通大臣の指定又は認定を受けている商品であることを確認し、認定条件に適合する仕上げ方法を用いる。
1・6 接着剤および副資材類
 
接着剤、副資材類は室内環境に対する安全性を配慮したものとし、施主等が必要とする場合は、品質保証組織もしくはメーカー等が発行する試験結果書等を提出する。
1・7 設計意図の確認
 
仕上げについて設計図書の指示が明確でない場合は、施主または現場監理者を通じて設計意図を確認する。
1・8 疑義
 
材料および施工方法等の指示に疑義がある場合、その他施工上の問題で疑義が生じた場合は、施主または現場監理者と協議し、その指示をうける。
1・9 変更
 
止むを得ない事情による材料または施工方法の変更は、施主または現場監理者と協議のうえ、その指示によって行う。
1・10 施工計画書・工期
 
施工に際しては原則として、施主並びに現場監理者に、壁紙、副資材、工期・工程、材料と施工方法のグレード等を明記した施工計画書を提出し承認をうける。
1・11 資材の保管
 
1. 使用する資材機器類は、施主又は現場監理者の承認を得た上で、現場の安全や作業に支障を来さない所に、盗難、破損、水害等の被害を受けないよう注意して管理・保管する。
2. 壁紙の保管は原則として立て積みとする。ただし、梱包が十分で傷・変形の心配が無いものはこの限りではない。
3. 接着剤、シーラー等は凍結の恐れがない状態で保管する。
1・12 仮設・足場等
 
高所作業用の足場等は、労働安全衛生規則に適合するものとする。
1・13 養生
 
施工に際しては、既成部分を保護するため適切な養生を行う。その方法は表1・1のいずれかによる。
表1・1 養生の種類
 
種類 養生の概要
簡易養生
既成部分を必要に応じて養生する。
家具等は養生シートで覆い保護する。
要部養生
工事で接する壁等の既成部分はマスキングテープ等で保護し、床の工事で接する部分はシート等で養生する。 
家具等は養生シートで覆い保護する。
本格養生

工事で接する壁等の既成部分は、汚れ、傷等の恐れがないものを除き、シート等で覆い、マスキングテープ等による養生、床は全面シート等で覆う等をする。
1・14 施工の立会い、自主検査、完成検査
 
1. 施工は原則として各工程ごとに施主又は現場監理者の立会い、あるいは検査を受ける。ただし、現場監理者の承認がある場合はこの限りではない。
2. 工事終了後は当該部分を自主検査し、不備等があれば補正して完成させる。
3. 施工完了後は、施主又は現場監理者の検査をうける。
1・15 性能等の表示
 
1. 防火材料の指定又は認定を受けた壁紙には、施工後、適切な表示を行う。
2. 内装の性能等の表示規則がある壁装では、当該規則に適合する仕上げがされた場合、当該規則による表示を行うことができる。
1・16 災害および公害の防止
 
関係法規にしたがい災害および公害の防止に務める。
1・17 清掃および跡片付け
 
工事完了後は、跡片付けし、清掃する。