第三編 情報・資料

壁紙標準施工法(平成14年2月7日壁装施工団体協議会制定)

第6章 下張り工法

6・1 下張り工法の採用の要件

 
下張り工法は、当該工法を用いて防火材料に認定されたものの他は、防火性能が求められる箇所に使用することはできない。
また、その他の場合にあっても、防火上の対策等について施主又は現場監理者と協議し、その指示を受けた上で行う。
6・2 下張りの種類
 
下張りの種類は次のとおりである。
1. 目張り
下地の隙間、穴などを紙張りして覆うもので、張り方は6~7cmほどの幅で適当な長さに切った紙に全面糊付けしてベタ張りする、張りつなぐ場合は1cmほど重ねて張る。用紙はクラフト紙、ハトロン紙、和紙。
2. 廻りベタ
上張り(壁紙)の接着をたすける目的で張るもので、下地面の四周に6~10cmほどの幅に切った紙をベタ張りし、張りつなぐ場合は1cmほど重ねて張る。用紙はクラフト紙、ハトロン紙、和紙。
3. ベタ張り(捨てベタ)
下地全面に紙張りし均一な下地面とするもので、張り方は全紙判または半裁にした紙をベタ張りする。張りつなぐ場合は1cmほど重ねて張る。用紙はハトロン紙、和紙。
4. 袋張り(一遍袋、二遍袋)
小判に切った紙の四周に幅2~3mmぐらいに接着剤を塗布し、下地の四周部分は約3cmほど逃げたうえで面全体に張るもので、下地に張り付く部分が少なく、紙が下地から浮いた状態になるので「浮かし張り」とも言われる。この下張りの特徴は、下地の不陸や凹凸があっても簡易に美しい平滑面が得られる。
また、和紙や織物の風合いを活かした仕上げが行える。張替えのときに剥がしやすい。
一方、梅雨時などは紙が伸びてたるみが生じる。下地との間に空気層があるため、火災時には燃えやすいなどの問題もある。袋張りを一度した場合は一遍袋といい、その上に更に袋張りを重ねるものを二遍袋という。用紙は代用石州、茶ちりぐ桑ちり(石州、細川を用いることもある)。
5. ジョイントベタ
壁紙のジョイントが生じる部分に幅12cmほどの紙をベタ張りし、壁紙の接着をたすけるもので、直張りの場合でも下地の状態によっては用いられる。袋張りでは、その上で壁紙を突きつけ張りにジョイントする場合は、袋の紙を保護するため欠かせないものである。張りつなぐ場合は1cmほど重ねる。用紙はクラフト紙、ハトロン紙、和紙。
6. 清ベタ張り
袋張りの上に紙張りして、袋のたるみを押さえ、安定した平面を得るもので、とくに、柄織物の壁紙を張る場合は、袋を傷めないで柄合わせの作業をするために欠かせないものである。張り方は乱半裁程度に切った紙をベタ張りする。
張りつなぐ場合は1cmほど重ねる。この紙の段差が問題なものでは、サンダーを掛けるかパテしごきして平らにする。用紙は代用石州、石州、細川。
6・3 袋張り
 
袋張りの作業は次による。
1. 紙ごしらえ
全紙判のみみを裁ち落とす。
小判に裁つ方法は、張る壁紙との関係をみて、刃物で裁つ、又は、喰い裂きに裁ってこしらえる。
2. 接着剤の塗布
接着剤を付ける幅は紙の四周2~3mm程度とする。喰い裂きに裁った紙では、喰裂いた紙の毛羽の長さ程度とする。
3. 袋張り
袋張りは施工面の四周部分に3~6cmぐらいの(壁紙の引っ張り等をみて判断する)逃げをみて張る。
袋張りは紙の漉き目をみて、そのタテ方向が壁紙の幅方向になるようにする。
張り方は、前記①②をみて最初の一枚を張り、次の二枚目からは前の紙に約3cmほど重ねて張る。以下同様にして一列を張り終えたら次の2列めの紙は、前の列の紙に同様に約3cmほど重ねて張る。この袋張りの張り方向は一定とし、同一面で逆方向にならないように注意する。
袋の紙の並べ方は、張る壁紙によって、四つに合わせる、馬乗りとするのいずれかを選択する。
二遍袋は、一遍目の袋の四周の逃げを多くして張り、二遍目はそれより1~2cmはみ出した位置に張る。袋の並べ方は④のいずれかとするが、二遍目の紙が②のようになるよう計画して張る。
4. ジョイント
袋張りの上で、壁紙を突きつけ張りにジョイントする場合は、ジョイントベタ張りをおこなう。
6・4 防火材料に認定されている商品の下張り工法
 
防火材料に認定されている商品の下張り工法は第七章による。