| |
|
|
|
|
 |
| |
|
|
|
|
|
|
第10章 法規制関連事項 |
| |
|
|
|
|
|
1 カーテン類の防炎規制 |
|
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
火災は徐々に進行するものではなく、着火してからある時間が経過すると爆発的に燃え広がってしまう。室の上部に可燃性のガスがたまり、そのガスの濃度が燃焼限界に達した時、急速なガス燃焼が起こり一気に火勢が拡大し、部分的に燃えていたものから室全体が炎に包まれる事態に至る。このような事態に至るまでの時間がある程度あれば、その間に消火活動、あるいは避難ができ災害を未然に防止できる。
火災の原因になるものはいろいろあるが、インテリア繊維製品に直接火がついて火災になる場合も比較的多く、これらの製品が防炎処理で燃えにくくなっていれば火災防止ができたというケースは多い。このような背景からインテリア製品に対する防炎規制は今後とも強くなるものと考えられる。
わが国では、昭和44年4月1日から消防法施行規則(昭和36年4月1日自治省令第6号)の一部改正により、高層ビルや旅館など特定の防火対象物で使用するカー
テン、どん帳などの防炎対象物品は防炎性能を有するものとなった。その後、防火対象物の拡大をはじめ防炎性能基準の改正等、種々の改正が加えられた。
|
|
| |
|
|
|
|
|
|
1〕
|
防炎とは |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
防炎は「不燃」とは異なり「燃えにくい」性能を示す用語で、繊維等が小さな火源に接しても容易に燃え上がらず、もし着火しても際限なく燃え広がらないことを意味する。
防炎規制では燃えにくい性質のことを「防炎性能」といい、消防法に定められた防炎性能基準の条件を満たした物を「防炎物品」と呼ぶ。また不特定多数の人が出入りする公共的建築物等で使用されるカーテン、じゅうたん等は「防炎物品」の使用が義務付けられ、「防炎」の表示を付けることになっている。
防炎物品とは小火源で着火してしまう繊維の燃えやすい性質を改良し、燃えにく
くすることによって、可燃物が「もえぐさ」となって発生する火災を予防し、安全な環境づくりの一助として「防炎(性能を有する)物品」は誕生した。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
2〕
|
防火対象物
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
消防法施行令及び同法施行規則で定められた防炎性能を有するカーテン等を使用
しなければならない建物(防火対象物)は次の通り。 |
|
| |
|
|
防炎物品を使用しなければならない防炎防火対象物
|
消防法第8条
3による規制
|
高層建築物(高さ31mを超える建築物)、地下街 |
|
消防法施行令第4条3で規定している防火対象物
|
劇場、映画館、演芸場または観覧場 |
| 公会堂または集会場 |
| キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、その他これらに類するもの、遊技場またはダンスホール |
| 待合、料理店、その他これらに類するもの |
| 飲食店 |
| 百貨店、マーケット、その他の物品販売業を営む店舗または展示場 |
| 旅館、ホテルまたは宿泊所 |
| 病院、診療所または助産所 |
| 老人福祉施設、有料老人ホーム、救護施設、更正施設、児童福祉施設(母子寮および児童更正施設を除く)、身体障害者更正援護施設(身体障害者を収容するものに限る)、または精神薄弱者援護施設 |
| 幼稚園、盲学校、ろう学校または養護学校 |
| 公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場、その他これに類するもの |
| 映画スタジオ、またはテレビスタジオ |
| 複合用途防火対象物のうち、その一部が前各項に掲げる防火対象物の用途のいずれかに該当する用途に供されているもの |
| 準地下街 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
3〕
|
防炎対象物品と防炎表示 |
|
|
|
|
|
|
|
| |
|
消防法が定める防火対象物となる建物には、防炎性能を有する物品を使用しなければならない。その防炎対象物品は次の通り。
|
|
|
|
1) |
カーテン、暗幕、どん帳、その他舞台において使用する幕。 |
|
|
|
|
2) |
布製のブラインド、展示用の合板、繊維板、舞台などにおいて使用する大道具用の合板または繊維板。 |
|
|
|
|
3) |
じゅうたん、毛せん、タフテッドカーペット、フックドラグ、ニードルパンチカーペット、ござ、人工芝、その他、毛皮製床敷物、毛製だんつう、およびこれらに類するもの以外の床敷物。なお、じゅうたん、その他の床敷物については昭和54 年7月1日から「防炎性能を有するもの」となった。 |
|
|
|
|
4) |
合成樹脂製床シート。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
|
4〕
|
防炎表示 |
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
カーテン、どん帳、展示用合板、じゅうたんなどの防炎対象物品や、その生地その他の材料で防炎性能を有するものには、定められた防炎性能を有するものである旨の表示(防炎表示)をしなければならない。とくに、カーテン、どん帳では、昭和48年1月以降、防炎表示のラベルに「耐洗濯性」の有無をも同時に表示することになり、ラベルは次の5種類となった。
|
|
| (イ) |
水洗い洗濯およびドライクリーニングをしても防炎効力がなくならないもの
(布製、縫付) |
|

|
|
|
| (ロ) |
ドライクリーニングには不適でも、水洗いには耐え、防炎効力がなくならないもの(布製、縫付)
|
|

|
|
|
| (ハ) |
水洗い洗濯には不適でも、ドライクリーニ ングには耐え、防炎効力がなくならないもの(布製、縫付) |
|

|
|
|
| (ニ) |
ラベル 水洗い洗濯、ドライクリーニングのどちらにも耐えず、防炎効力がなくなるもの(紙製、ちょう付) |
|
|
| (ホ) |
ラベル 洗濯後に再処理したもの(紙製、ちょう付) |
|
|
|
|
|
| [註] |
洗濯によって防炎効力がなくなる製品に貼付する「二・ラベル」および洗濯後に再処理した製品に貼付する「ホ・ラベル」 は日装連では取り扱っておりません。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
カーテン、どん帳等に使用される防炎カーテン生地原反には、上記の表示用ラベルと同様の「下げ札」で防炎表示されている。総務省消防庁の登録業者である縫製業者(昭和54年3月23日の改正自治省令第5号で、裁断・施工・縫製となる)は、この「下げ札」に従って防炎対象品の防炎表示を行うこととなる。
カーテン、どん帳、展示用合板、じゅうたんなどの防炎対象物品を消防法施行規則で定める防炎性能の基準以上の防炎性能を有する防炎物品として販売したり、販売目的の陳列をするときは、指定の表示が附されている場合を除き、必ず防炎ラベルによる防炎表示が附されていなければならない。また防炎性能を有しない物品に 防炎表示をしたり、防炎物品として販売したり、防炎ラベルを他人に譲渡、あるいは融通することは当然、法律に違反することであり罰せられる。
|
|
|
|
|
|

|
|
|
|
5〕
|
防炎表示者の登録
|
|
|
|
|
防炎対象物品に消防法施行規則で定める防炎表示を行えるのは、消防庁長官の登録を認められた防炎表示登録業者に限られている。
防炎表示が付されたカーテン原反でカーテンを仕立て、それに防炎ラベルを添付するには、縫製業者も販売業者も防炎表示登録業者にならなければならない。
縫製業者、販売業者が防炎表示登録業者となる基準は「防炎性能を有する生地その他の材料から、カーテンその他の防炎対象物品を作製する者および防炎物品を販売する者は、防炎物品の受入管理および払出管理の方法(防炎物品の受入・払出管理記録簿)を定めていなければならない」とされている。
防炎表示登録業者となるための申請は、定められた様式の申請書によって、指定確認機関を通して、当該の消防署長もしくは都道府県知事を経由して消防庁長官に申請する。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
6〕
|
防炎ラベルの交付
|
|
|
|
|
防炎表示登録業者として消防庁長官の承認を受けると、申請によって(財)日本防炎協会から一括支給団体を通じて防炎ラベルが交付される。防炎ラベルには防炎表示登録業者それぞれの登録番号が付けられ、表示者の責任を明確にする。
防炎カーテン原反には、「材料ラベル」が添付してあり、縫製済みのカーテンには 裁断・施工・縫製業者の登録番号の防炎ラベルを付けなければならない。防炎表示が適正でなかったり登録基準に適合しなくなった場合は、登録を取り消され防炎ラベルの交付も停止されることがある。
なおカーテン関係の一括交付団体の指定を受けている団体は、日本室内装飾事業協同組合連合会(日装連)のほか、日本テント・シート工業会連合会(日帆連)、日本建設インテリア事業協同組合連合会(ジェイシフ)等がある。
防炎ラベルの交付を受けるには日装連の場合、各都道府県の単組事務局へ規定の交付申請書に下記の必要事項を記入して申請する。
|
|
| 1) |
「材料ラベル」に記載されている試験番号 |
|
|
| 2) |
必要ラベル枚数(縫製品の点数) |
|
|
| 3) |
施工場所および防炎対象物(建物)名。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
7〕
|
その他 |
|
|
|
|
防炎性能の耐洗濯性の試験方法および基準は、消防庁告示によって定められているが、改正後、防炎カーテン生地固有の鑑定番号は、縫製されたカーテンに付される防炎カーテンには記入されず登録番号が記入される。
登録番号は業種を示すA〜Fまでの記号と都道府県の地区番号、さらに業者番号 (4〜5桁)で構成されている。業種を示す番号は次のように区分されている。
|
|
| |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
A |
- |
告示9号(昭和54年3月23日以降、消防庁告示1号となる) |
|
B |
- |
同上基準第5の製造業者または防炎処理業者(合板、繊維板) |
|
C |
- |
同上基準第4の防炎処理業者 |
|
D |
- |
同上基準第4の防炎処理業者(吹き付けにより防炎性能を与えるもの) |
|
E |
- |
同上基準第7の裁断、施工、縫製業者 |
|
F |
- |
同上基準第6の輸入販売業者 |
|
|
| |
|
|
なお、日本室内装飾事業協同組合連合会(日装連〉の所属員は、裁断・施工・縫製業者の番号の後に日装連のマーク を附すことができることになっている。
地区番号は次のように定められている。 |
| |
|
|
|
| |
|
|
| (1) |
-
|
北海道 |
(2) |
-
|
青森 |
(3) |
-
|
岩手 |
(4) |
-
|
宮城 |
(5) |
- |
秋田 |
| (6) |
- |
山形 |
(7) |
- |
福島 |
(8) |
- |
茨城 |
(9) |
- |
栃木 |
(10) |
- |
群馬 |
| (11) |
- |
埼玉 |
(12) |
- |
千葉 |
(13) |
- |
東京 |
(13) |
- |
三多摩 |
(14) |
- |
神奈川 |
| (15) |
- |
新潟 |
(16) |
- |
富山 |
(17) |
- |
石川 |
(18) |
- |
福井 |
(19) |
- |
山梨 |
| (20) |
- |
長野 |
(21) |
- |
岐阜 |
(22) |
- |
静岡 |
(23) |
- |
愛知 |
(23) |
- |
三河 |
| (24) |
- |
三重 |
(25 |
- |
滋賀 |
(26) |
- |
京都 |
(27) |
- |
大阪 |
(28) |
- |
兵庫 |
| (29) |
- |
奈良 |
(30) |
- |
和歌山 |
(31) |
- |
鳥取 |
(32) |
- |
島根 |
(33) |
- |
岡山 |
| (34) |
- |
広島 |
(35) |
- |
山口 |
(36) |
- |
徳島 |
(37) |
- |
香川 |
(38) |
- |
愛媛 |
| (39) |
- |
高知 |
(40) |
- |
福岡 |
(41) |
- |
佐賀 |
(42) |
- |
長崎 |
(43) |
- |
熊本 |
| (44) |
- |
大分 |
(45) |
- |
宮崎 |
(46) |
- |
鹿児島 |
(47) |
- |
沖縄 |
|
|
|
|
| |
|
|
|
| |
|
|
〔註〕登録番号の記載例
E ⑬ ○×○× 
(業種記号) (地区番号) (登録業者番号) (日装連マーク) |
|
|
|
|