3  家庭用品品質表示法

通商産業省「新・家庭用品品質表示法の手引き」から抜粋

   家庭用品品質表示法は、一般消費者が製品の品質を正しく認識し、その購入に際し不測の損失を被ることのないように、事業者に適正な表示を要請し、一般消費者保護を図ることを目的に昭和37年に制定された。 
 本法が制定された当時は、表示に際しての具体的なルールが一般化されておらず、市場に不適正な品質表示の製品が横行し、消費者被害の発生する可能性が高い状況であったが、その後、本法施行の効果もあり、適正な品質表示が定着してきた。しかし技術革新や生活スタイルの変化などの社会環境の変化に対応した品質表示が求められており、また政府全体として取り組んでいる規制緩和推進の観点から運用の見直しが図られることになった。

 

家庭用品品質表示法のしくみ
1) 対象品目の指定(法第2条) 
  通常生活に使用されている繊維製品、合成樹脂加工品、電気機械器具及び雑貨工業品のうち、消費者がその購入に際し、品質を見分けることが困難で、特に見分ける必要性の高いものが「品質表示の必要な家庭用品」として指定されることになっている。 
2) 表示の標準(法第3条) 
  対象品目として指定されたものには、統一した表示のあり方(表示の標準)が定められている。成分、性能、用途、取扱い上の注意など表示すべき事項(表示事項) と、表示する上で守らなければならない事項(遵守事項)が品目ごとに定められている。この表示の標準は、学識経験者、消費者、事業者の各代表で構成される消費経済審議会に諮問して決めることになっている。 
3) 表示を行う者(法第2条)
  表示を行う者は、製造業者、販売業者又はこれらから表示の委託を受けて行う表示業者となっている。誰が表示を行う者かは、その販売に係る商品の製造又は加工につき責任を有する者がこれに当たる。例えば、商品の企画を行い、仕様を定めて外注した商品については、その企画した事業者が表示者となる。
4) 表示・公表(法第4条)
  通商産業大臣は、表示をしなかったり、表示の標準どおりの表示をしない事業者があった場合、決められた表示をするよう「指示」することができる。この指示に従わない場合は、その事業者の名称と表示を行っていない事実や不適正な表示を行っている事実を一般に「公表」することができる。これは社会的な批判によって表示を適正に行わせることを目的としたものである。 
5) 表示命令(法第5条) 
  通商産業大臣は、指示や公表だけでは正しい表示が徹底されず、そのまま放置しては消費者に著しい不利益を与えると認められる場合には、決められた表示を守るように罰則をもって強制する「適正表示命令」を出すことができる。さらに表示のないものの販売を禁ずる「強制表示命令」(法第6条)を出せることになっている。 
6) 監督指導(法第19条〉
  この法律の徹底を図るため、通商産業省は事業者に対し立入検査や報告徴収などを行い、適宜指示・公表を行うこととしている。(立入検査などの権限は地方通商産業局、都道府県に委任されている。) 
7) 申出制度(法第10条) 
  表示が適正に行われていないため消費者の利益が損なわれることがあると認められる場合には、だれでも通商産業大臣に対し、適切な措置を申し出ることができる。
この申し出があった場合、通商産業大臣はその状況に応じて調査を行い、不適正表示を排除するため適切な措置を講ずることとなる。