1 下地基材の点検
 下地調整では先ず下地基材を点検し、その状態によって必要な対応策を考え、下地調整剤と調整方法の選択を行う。
1 湿式工法の下地基材
乾燥状態
 コンクリート・モルタル、しっくいなど湿式工法の下地基材の場合は、第一にその乾燥状態を調べ施工可能かどうかを判断する。未乾燥の状態では壁紙が剥がれるなどの支障が起こるので施工はできない。調べ方は、天井際、梁の下、柱際、入隅の下の方などの乾燥しにくい位置数箇所を選んで、水分計で含水率を測りその平均値を求める。8%〜11%ぐらいであれば乾燥しており施工可能である。

 

凹凸・不陸・穴・隙間
 次に凹凸やクラックなどが普通の下地調整の方法で平滑にできるかどうかを調べる。ちり際にモルタル埋めを要する隙間があったり、左官工事を要する不陸、あるいは、はつりを要する凸起があったりすれば、壁装施工者の手で修正するのは無理な場合があり、対策を管理者と協議しなければならない。不陸は定規を当ててみる、あるいは、斜めの光線を当てるなどすると発見しやすい。

 

ふけ・粉状の浮遊物
 冬期など白華で表面に粉状の浮遊物が付着していないか、また、表面の一部が固まらないいわゆるふけの状態などがないかを見る。
その他
 その他、外部などから水分の影響をうけないかどうかなども点検する。
2 乾式工法の下地基材
 合板、石こうボード、スレート、けいカル板など乾式工法の下地基材の場合は、下地にしっかり打ち付け(取り付け)られているか。釘やビスの頭は面より沈められているか。面の傾斜はないか。ちり際、出隅、入隅などに調整不能な隙間はないか。設備等の埋込みものは完了しているか。外部などから水分の影響をうけないかなどを点検し、下地調整にかかれるかどうかを判断する。
  面の傾斜、調整不能な隙間などは壁装施工者の手で修正するのは無理であり、管理者と協議して対策を取らなければならない。
 石こうボードのコンクリート直張り(GL)工法によるものの場合は、水分計を用いて乾燥状態を調べ、施工可能な11%以下かどうかを確認する。この場合、水分計の針はボード裏面のボンドに達するまで差し込んで測るようにする。
 けいカル板の場合は、表面に水滴を付けてみて急激に吸い込まれるかどうかなど吸水性を調べ、併せて、表面が粉っぽいかどうかなどの性状も調べておく。状態によりシーラー処理に違いが生じる。